我家に外壁塗装の訪問販売がやってきた
なるべく早く信頼できる塗装業者を選定して外壁塗り替えをしなければ・・と常々思ってはいたのですが外壁塗装には高額な費用がかかる事もあり、つい後回しになっていました。
そんなある日、私の留守中に外壁塗装の訪問販売員が訪ねて来たらしく、同居の父が「感じの良い人だったし、この金額なら出せるから」と見積もりを見せてきたのです!
放っておけば、そのまますぐにでも訪問販売のS社に我家の外壁塗装を依頼してしまいそうな勢いだったので慌ててSTOPをかけ、一括見積もりサイトを利用し、複数社で相見積もりをとる事にしました。
外壁塗装ほど手抜き工事をし易い工事は無く、悪徳業者の7割が訪問販売・・という話を聞いていたからです。
一括見積もりで相場がわかる!比較ができる!
業者に依頼する場合は必ず複数業者で相見積もりをとる事が騙されない為、費用を安く抑える為の定石です。
これにより業者間で競争原理が働くので少なくとも法外な金額を提示される危険は避けられます。
一括見積もりを利用すれば自分の家の外壁塗装の費用相場も分かり、相対的に安い外壁塗装業者もみつかります。
しかし、家の外壁塗装は安ければ良いというものではありません。例えば電化製品の場合は完成品なので購入する商品が決まっていれば安ければ安いほど良く選ぶのは簡単です。
しかし、家の外壁塗装の場合は材料がいくら良い塗料でも、それを使って実際に完成させるのは職人です。
ですから実際に塗装工事を行う職人、つまり工事会社の選定が大変重要なのです。
見積もり価格を安くしても手抜き工事により利益を上げる事は可能です。実際に塗料をメーカーの規定以上に薄めたり、3度塗りが必要なところを2度塗りで済ませたりする事で塗料の発注量と人件費を抑える事が可能です。
他にも、よく乾いていないのに次々塗り重ねて工期を短くしたり・・といった方法で人件費を省く業者もいるそうです。
塗装が完成した外壁を見ただけでは分からなくても、そんな手抜き工事をされた塗装がしっかり長持ちするワケがありません。塗料メーカーの期待耐用年数どころか2〜3年で剥げてきてしまう・・といった事にもなりかねません。
例えばこの塗料は期待耐用年数12〜15年だと言われていても、メーカーの指定する希釈率・仕様で指定する回数をきちんと塗った場合・・というのが大前提です。
ですから大切な家の外壁塗装は、信頼できる工事会社を選ぶ必要があります。
「じゃあ、信頼できる塗装業者ってどうやって選べばいいの?」って思いますよね。
そこで私は信頼できる塗装業者の条件として次の3つの点が大切と考え、選定する事にしました。
- 手抜きせず真面目でお願いしたことをしっかりやってくれる業者であること
- 知識が豊富で技術があること
- コストパフォーマンスが良いこと
一社だけで決めてしまわず、一括見積もりを利用する事で価格や工事内容、対応など比較して選ぶことができます。
そこで私も一括見積もりサイトを利用して複数業者から見積もりをとる事にしました。
そして以前、家の塀だけ塗って頂いた業者にも声をかけ、訪問販売のS社の合計6社で相見積もりをとる事になりました。
相見積もりをとるにあたって条件を揃える事で比較し易くなると考え、以下の条件で見積もってもらえるよう、各業者に伝える事にしました。
- 【外塀・車庫の外壁塗装見積もり】と【建屋の外壁塗装見積もり】は別々に分けてもらう
- 塗料・・・【エスケー】クリーンマイルドシリコン 見積もりに塗料のメーカー・品名・使用する缶の数を記載する。
- シーリングはノンブリードタイプの物を使用し、増し打ちと打ち替えと2通りの見積もりを出す。
- 中塗り・上塗りで塗料の色を微妙に変えてひと目で何回目を塗っているか分かるようにする。
- 下塗り・中塗り・上塗りで各1日ずつ使ってよく乾かす。
- 高圧洗浄後は1日あけて充分乾かす。
- 工事が完了したら各工程の写真付の工事完了報告書が欲しい。その報告書には使用した塗料缶の写真と塗料の出荷証明のコピーを付ける。
どうですか?自分でも思いましたがうるさい客ですね・・。
でもこれ位しないと塗装業界ってホントに不正が多くってトラブルが絶えないんですよ。悪徳業者の手口と対処法
何しろ「塗装工事程手抜きをし易い工事は無い」って言われていますからこれ位警戒しないと素人なんてヒトタマリモありません(^_^;)
契約では見積書や契約書の書面が全てですから約束して欲しい事は全て書面に盛り込んでもらいましょう。
塗装面積が各社バラバラ・・

困りました・・。各社の見積もりが出ましたが塗装面積がバラバラでした。元々の塗装面積が正確でなければ必要な塗料の缶数も計算できないので見積もりの妥当性も判断できず、比較のしようがありません。
どうしたものかと考えましたが、やはり自分のものさしをもつ事が必要だと感じ、自分で塗装面積を計算する事にしました。
図面と実測で外壁面積のトータルを計算し、そこから窓などの開口部や塗装しない部分の面積を引いて塗装面積を出し、自分の判断基準としました。
塗装面積から塗料缶が何缶必要かも計算できるので計算しておくと良いと思います。
塗料の量の計算の仕方はメーカーの仕様書を見て計算します。

上の写真(クリーンマイルドシリコンの仕様書)では上塗りの所要量の箇所を見ると1uあたりの所要量が0.25〜0.35と記入があります。
例えば塗装面積が170uとすると170u×0.25kg=42.5kg
塗装回数は2回と記載がありますから中塗りと上塗りで合計42.5kgの塗料が必要という事になります。
クリーンマイルドシリコンの荷姿は、主剤が13.5kg入りで、硬化剤が1.5kg入りです。これを混ぜ合わせるわけなので、合計すると1缶:15kgとなります。
42.5kg÷15kg=2.81缶
つまり、中塗りと上塗りで合計3缶の注文が必要という計算になります。
何故塗料の缶数に拘るのかというと、塗料を規定以上に薄められるのを避ける為です。
予め塗料を少し多めに頼んでおかないといざ、足らないからと発注をかけても翌日に間に合わないという事も考えられます。
そうなると後に別の現場が控えていて塗装の日程がずらせない場合、現場では塗料が足りるようにメーカーの仕様より薄める事になるのではないかという疑念がわきます。
ですから、自分で塗料が大体何缶必要になるのかを計算しておいて見積書に載せてもらった使用缶数と照らし合わせれば妥当性を判断する目安になります。
一覧表にしてみると比較し易い
自作の塗装業者比較一覧表
どうですか比較し易いでしょう?
いちばん安い見積もりを出したF社は最初に注文を伝えた段階から「あなたみたいな(細かい)人は・・」とか「こんなに注文を付けられると職人がのびのびやれない」だとか最初から失礼な印象を受けました。
私もムッとしながら「大根買うワケじゃないんだから。よく分かない物に大金をかけるんだから納得できるモノにお金を払いたいし、いろいろ注文つけるのは当たり前ですよね!?」って返しましたが・・(-゛-;)
でも・・そうですよね?1万2万の物ならただ感じの良い人から買ってもいいけれど、手抜きや不正でトラブルが多いと言われている塗装業界の工事に100万単位の大金を払うわけですから慎重になるのは当然です。。
実際、塗装工事を依頼する側も、不安を抱えながらも、よく分からないから信用するしかなく任せている人が多いのではないでしょうか。
・・結局F社の持ってきた見積もりは使って欲しいと伝えた塗料ではない別の塗料で見積もり、缶数の記載もなく、小計・合計の計算すら合っておらず、(←どうゆうこと??)何ひとつお願いした事が見積もりに盛り込んでありませんでした。
見積もりの段階で頼んだ事すらやってくれない工事会社が実際の工事でこちらの注文どおりにやってくれるワケがありません。
いくら見積もりが安くても、そんな塗装工事会社に依頼すればこちらの注文は通らず、勝手気ままに工事を進められて不満足な結果に終わる可能性が高いと思われるので避けるのが賢明でしょう。
ですから、当然ですがF社は問題外という事で見積もりは一番安かったですが依頼しませんでした。
結果的に安心して大切な我家の外壁塗装を任せられると思って工事を依頼したのはRS社でした。
決め手になったのは工事内容に対してコストパフォーマンスが良かった事と担当者の中村さんが気に入りました。
値段的には他と同じ位でしたがシーリングは打ち増しではなく、全て打ち替えでバイオ洗浄込みでの価格だったので内容が非常に良いと思いました。
また、中村さんの知識が豊富で質問に完璧に答えてくれましたし、お願いしたとおりにきちんと対応してくださる誠実なところが気に入りました。
バイオ洗浄については、O社も「藻とカビが発生しているからバイオ洗浄できっちり根っこからキレイにした後に塗装した方が良い」と提案してくれました。
ところがO社はシーリングは増し打ちで充分という意見でした。増し打ちとは今あるシーリングの上からさらにシーリング材を充填するというものです。
O社は「ALCの外壁はカッターを入れてもシーリングが簡単にとれず、ALCの外壁が一緒にくっついてボロボロとれて収拾がつかなくなるし、そのせいで防水が効かなくなると保証の問題もあるから基本的にうちではシーリングの打ち替えは行わない」という事をおっしゃっていました。O社は良くも悪くもオールインワン方式なのです。
他の塗装業者もシーリングの打ち替えは費用もかさむし、増し打ちで充分という意見が大多数でした。
しかし、RS社の担当さんは違いました。シーリングは打ち替えした方が良いという意見でした。
何故ならシーリングの増し打ちは1cm程度の厚さが無いと耐久性が保たれないし、増し打ちで1cmの厚さを確保するのは無理だという意見でした。
確かにALCの外壁はムリに剥がせばくっついてボロボロとれる事もあるけれど、よくくっついている部分はムリに剥がさず△に溝を付けて必要な厚みを確保するので大丈夫だと説明してくださいました。
ALCの外壁の販売元のアサヒ化成でも自社で販売した家の塗り替え工事では、数年前から増し打ちは行っておらず、全て打ち替えで対応していると説明してくださいました。
それは本当かと思って、私もインターネットで調べてみたところ、本当にアサヒ化成さんでもシーリングは打ち替えを勧めておられるようでした。なので我家の外壁塗装工事でもシーリングは打ち替えを行う事にしました。
こんな具合にRS社の担当さんは根気よく、私の疑問や質問にひとつひとつ丁寧に答えてくれる信頼できる人柄で返答も理屈に合ったものが返ってくるので我家の外壁塗装をお願いする事に決めました。
また、見積書と一緒に閉じてあった診断報告書と施工内容説明書を使ったプレゼンも大変素晴らしかったですね。我家の傷んだ部分を写真を見ながらどのように施工するのかひとつひとつ説明してくださいました。
ちなみにRS社に工事会社を決定した時点で【中塗り・上塗りで塗料の色を微妙に変える】というのは辞めにしました。
【中塗り・上塗りで塗料の色を微妙に変える】という塗装回数を誤魔化されない為の方法は多くの書籍やサイトで勧められていますが塗装後、何年か経って経年劣化すれば上塗りの塗装が薄くなってきて外壁色がまだらになる可能性もあるわけです。
下塗り・中塗り・上塗りで各1日ずつ使ってよく乾かしますからよく見れば塗っているところと塗っていないところの見分けはつくと思いますし、こちらもこの業者、この担当さんなら!と見込んでお願いするのですからここは信用して中塗り・上塗りは同じ色で塗装してもらうように変更しました。
外壁塗装業者を探すなら1か所で決めてしまわずに、一括見積もりを利用すれば競争原理が働くので安い見積もりが出ると思います。
見積もり依頼をすると後でオペレーターから電話がかかってきて何社に見積もりを希望するか聞いてくれるので3〜5社ほど依頼すると良いでしょう。
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